葉牡丹ブーケが生まれるまで
当園で一番人気の商品に「葉牡丹ブーケ」というものがあります。タネから発芽した葉牡丹の双葉を1つのポットに9本植えた、当園オリジナル名物花苗です。
小ぶりの葉牡丹はバラの花のような可愛らしさと存在感があります。その可愛らしさをバラのブーケのように仕上げたい!という生産現場からのアイデアで生まれました。1つのポットで美しいブーケとして完成した「葉牡丹ブーケ」はありがたいことにたくさんの方に葉牡丹リースに使っていただいています。
とても人気でお客様からのご要望も多い商品ですが、これ以上生産量を増やすためにはいくつかの課題を乗り越えなければいけません。種まきから発芽まで1週間。あっという間に大きくなっていく子たちを、お盆の前までの短い期間で定植(ポットへ移植)してしまわなければなりません。
1つのポットに9本植えることで、綺麗なブーケ状に仕上がります。これは人の手で1本1本植えていく大変な作業になります。定植は非常に地道な作業になるので、この期間内に農園スタッフだけで作業を終わらせるのは体力と身体共に大変な負担となります。
さらに、1つのポットに無理矢理9本も植えた苗をコントロールするのも至難の技です。品種の選定、肥料の試験、管理への気遣い。たくさんの難題を1つ1つクリアして完成します。
このような面倒な?手間のかかる作業は普通の生産現場ではやらないことです。農業はどれだけ合理的に、生産性をあげれるかを追求することが常識なのに、私たちはあえてたくさんの手間をかけ葉牡丹ブーケを育て上げます。
ここ数年は葉牡丹の定植ワークショップを8月に開催し、全国からお手伝いにきてくれる方々と一緒に植える活動を始めました。みなさんの協力もあり、2022年は生産量を1.3倍に増やすことができました。
定植をお手伝いしてくださった方も、葉牡丹の赤ちゃんが艶やかに美しく仕上がった姿に会えることを楽しみにしてくださり、そして美しい葉牡丹は皆さんの手でさらに美しい「葉牡丹リース」に仕立てられます。
葉牡丹ブーケはたくさんの人々を不思議な縁で繋ぎ、未来へ紡ぐ架け橋となっています。
皆さんの期待も感じ、葉牡丹の生産はとてもピリピリする期間となりますが皆さんが笑顔になる姿をイメージし出荷を迎えるまで愛情をかけ育てています。
今年も皆様の元へ、葉牡丹ブーケをお届けします。楽しみにお待ちくださいね。