七十二候の植物「カラミンサ」
シソ科の多年草のカラミンサは、ミントの爽やかな香りが梅雨の終わりの今の時期にぴったり。
白、ピンク、淡紫色の小さな花が穂状に咲き、そっと主役に寄り添う奥ゆかしさを感じるようなお花です。
あまり印象に残るようなお花ではないのですが、実は私にとっては思い出深いお花なんです。
「とても素敵な雰囲気のお花屋さんなんだよ」と教えてもらったお店。
すぐに仕事を休み、飛行機のチケットと体験レッスンを予約しました。
真夏のため知ってるようなお花も少なく、そもそもどのように選んでいいかわからない。。
しばらくウロウロしてやっと選んだお花が、初めて見たカラミンサ。
せっかく選んだけれど、出来上がったのは繊細なお花がまったく生かされない、へんてこりんな寄せ植えです。
けれど、数日後にきれいにラッピングされた寄せ植えを受け取った時、なんとも言えない嬉しさが込み上げました。
休みを取ろう、飛行機を取ろう、レッスンを予約してみよう。
お花を選ぶまでに自分が踏み出した一歩、ちょこっとした勇気が詰まった作品。
それをリボンをつけて大切に送ってもらえた。そんな小さなことが嬉しかったのです。
そう思うと、バスケットの底は平らのはずなのになぜか倒れてしまう、寄せ植えの持つ摩訶不思議なバランス感覚さえ、愛おしく感じました。
特に一番最初に選んだカラミンサは、ミントのような爽やかな香りが頭をクリアにさせてくれて、当時の在宅勤務中の気分転換にぴったり!
やはり、その時一番自分必要な、ぴったりなお花を選ぶものなんだなぁと、つくづく思ったのです。
そんな私の個人的な思い出のカラミンサですが、今年初めて秋田緑花農園で生産が始まりました。
カラミンサ マーベレッテホワイト。
蕾はレモン色で、白い繊細なお花が咲きます。
今年は生産数が少なく数量限定で出荷したので、出会えた皆さんはラッキーです!
来年にはもっと多くのお花屋さんにお届けできると思いますので、楽しみにしていてくださいね。
(秋田緑花農園スタッフ はんちゃん)